小鼓草子2020

小鼓方観世流能楽師岡本はる奈のブログです。舞台・ワークショップ・稽古場案内と日々の出来事など。横浜、相模大野、東京杉並区にて小鼓指導しております。フランス語版ブログhttps://notesdunkotsuzumi.blogspot.com/

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2021年記事

蛙が鳴いて雨が降り

季節の変わり目か気圧の変化か、ここのところ何となく不調。 気分を変えたいときはお茶を飲みます。 と、思ったら新茶の時期にまとめ買いした緑茶がきれてしまい、急いで追加のまとめ買い。いつもの実家の近くのお茶屋さんから送ってもらいます。 深蒸し茶に…

ユーゴスラビアに思いを馳せて

この土日は奉納のお能とワークショップでそれぞれ足柄山の辺りと鎌倉に行ってきました。 奉納は例年伺っている相州西之坊善福寺、半能で敦盛を打たせていただきました。今年で九年目だそうで、演能ができて本当に良かったと思います。 翌日のワークショップ…

苦手ながらも

机の足に絎台代わりの紐を巻いてちくちくと 半襟つけとアイロンが苦手です。 というか、好きではない。なぜならどちらも上手くできないから。 アイロンかけでは布地に残る小ジワといつまでも格闘しているし、半襟つけではなんだか着た時にうなじの辺りがブク…

ほろほろ…ハラハラ。

雨の一日です。 今日は朝から青山にて稽古能でした。 普段は打たないような曲をお稽古できる、稽古能。お相手がベテランの先生ですと、緊張も格別です。一方できちんとした位というのがどういうものなのか、考えることもでき…とにかくすごく勉強になりました…

みちのくにて紅葉狩

紅葉に囲まれて鼓を打ってきました 本日祝日文化の日。福島県は葛尾村にて、野外能のお仕事でした。 二年前に伺ったときは時間帯も遅く、夕方から夜だったため結構涼しかった記憶がありますが、今回は午後の早い時間、しかもこの時期にはめずらしく暖かな一…

久しぶりの経政@宝生能楽堂

昨日の日曜日は、宝生能楽堂にて「秋の女流能」。 初番の経政を打たせていただきました。 お越しいただいた皆様、ありがとうございました。 その後、矢来能楽堂にて師匠のお手伝い。 諸事情からこちらでも紋付で待機(自分は打たないし舞台に出ないのに) 来…

本日は青翔会でした。

本日国立能楽堂青翔会にて舞囃子「紅葉狩」を打たせていただきました。お囃子方のお相手は十期の藤田流笛方研修生の平野さん、大鼓は安福光雄先生でした。研修生時代に大鼓のお稽古を受けていましたが、青翔会でお相手させていただくのは、久しぶり。先生は…

早起きは三文の…やっぱり眠い

今日は珍しく、ワークショップから申合せの2連続。 朝は5時半に起床して(というより、いろんなものに起こしてもらって)、千葉の四街道にある小学校まで行ってきました。 昨夜から寒さを感じていたら、朝もやっぱり寒い。もう冬だなあ…と思いながらいつもは…

晴耕雨読の…ノウガク系?

去年の10月から、読んだ本の記録をつけるようにしていてちょうど今週で1年たったことに気が付きました。 記録を見ると、大体150冊読んだようです。多いのか、少ないのかはともかく、コロナ禍でいつも以上に読書に関心が向いたのは大きいような気がしま…

雨のち曇り、稽古ときどき稽古能。

昨日は朝から稽古能、午後は相模大野でお稽古でした。 今日は横浜能楽堂で朝からお稽古日。先週から稽古場の新規予約を再び受け付けるようになったので、早速この先三ヶ月分の稽古日も決めました。 まだまだ油断はできませんが、緊急事態宣言が解除されて少…

広くて高くて青い空(少しだけ舞台告知)

台風が過ぎていき、昨夜の大雨とはがらりと変わって青空が広がっています。もう10月なのに、しばらく夏日が続くそうでなかなか暦通りには行かない昨今の秋ですが、やっぱり気持ちがいい。 10月〜11月の舞台の告知です。 10月19日(火) 第26回 青…

横浜能楽堂のお稽古について

8月の末に「新規の予約はしばらく停止します」とのメールが来て以来、お稽古場を借りることができなかったのですが昨日メールがまた来ました。 ↓↓↓ 各位いつも横浜能楽堂をご利用いただき、ありがとうございます。緊急事態宣言解除に伴い、施設利用予約を以…

9月の御苑の昼下がり

週末のゆかた会に向けて、今日は国立能楽堂に行ってきました。昨日に引き続いて暑さがすごい。日差しが痛いです。 帰り道、最寄り駅の千駄ヶ谷駅の近くまで来たところで 「そういえば、新宿御苑は開いているのかな」 と、千駄ヶ谷門から覗いてみたところ開園…

秋なのに秋なのに

今週はお稽古に先生のお手伝いにと移動が多い一週間。 中秋の名月も過ぎて、お稽古用の着物も単で秋の気分…のはずが。 暑すぎる! 洋服でも十分暑いですが、この時期ついつい洗える着物を着がち=通気性がない。お稽古中はエアコンを使いますが、着替えや移…

夏の扇を置いて。

稽古能と舞台のために着物と道具の準備をしていて、扇袋を開けてみたら夏につかっていた扇がそのまま。もう九月も半ばだというのに…。そういうわけで、絽の紋付きをしまって単をかばんに入れるついでに扇も取り替えました。 皷方の扇は舞台で開くわけではな…

栗のお菓子と重陽の節句。

雨の多い一日でしたが、菊の節句ということで外出ついでに和菓子を買ってきました。ちょうど昨日「日々是好日」という本を読んだのでものすごくお茶と和菓子をいただきたくなったのもあります。 風の匂いも、雨に舞う木の葉もすっかり秋。 ひと雨ごとに寒く…

延期に中止に…

今週始めにブログに書いた「東西合同研究発表会」 一昨日能楽堂から連絡があり、中止が決定したとのこと。 その数日前には来月の静岡県での演能の仕事も延期になった連絡が来たばかり。 平気なフリをしていても、コロナ禍での舞台環境が日に日に厳しくなって…

あの頃の理想と現実。

ニュースで「教員免許更新制」が廃止になると知りました。 実は私、大学時代に教員免許を取得しています。 学生時代の教員免許取得科目の授業の中で「教員の質を低下させることを防ぐために、教員免許は更新制にするべき」と主張する先生がいたことを思い出…

すぎたるはなほおよばざるがごとし

普段ワークショップなどでも小鼓という楽器を説明する際に 「湿気を好む楽器です。乾燥しているところでは良い音を出すのに苦労します」 と、説明しています。ですが、この夏の湿度はかなりすごいようでお稽古されている方が皆さん口を揃えて 「鼓が上手く鳴…

ヤブ蚊も団扇であおぎやれ

本日は11時より横浜能楽堂二階にて、小鼓体験のワークショップでした。 雨が降る中お越しいただいた皆様、ありがとうございました。 終わって、片付けをして道具と着物をいれた荷物を引きずりながら紅葉山を下ってきたのですが、そんな短時間にしっかり蚊…

天翔る馬のごとく

今日は旧盆の初日。実家での風習では精霊馬を普段はナスで作った牛、初盆はきゅうりの馬を飾ります。 今年は祖母の初盆ということで、盆棚には馬を飾るほう。 供養の意味も込めて、祖母の趣味だった折り紙で作った馬も贈りました。先月からちょこちょこと湯…

残暑もやっぱり暑かった。

立秋を過ぎての日曜日の昨日は、野外での演能のお手伝いでした。 コロナの影響で演能自体も減っていますが、仮設テントの楽屋に伺うのも久しぶり。 そして、すっかり忘れていました…… 夏の野外能の楽屋の過酷さを! 荷物を持ってテントに入った途端に吹き出…

ゆしまの続きの話。

先月、ゆしまの折り紙会館で買った紙が少し厚すぎたので今日は午後に和紙を買い足しに行ってきました。 祖母の初盆のお供え用にと作っている折り紙ですが、どうやら今年も帰省は自粛したほうが良さそうです。 ちょうど、おりがみ会館の売り場ではプチ折り紙…

麻ひも(調べ緒)補充中。

以前お願いしていた小鼓の調べが出来上がったということで、工房から荷物が届きました。 小鼓の調べは消耗品なので、使っていて伸縮性がなくなったり、毛羽立ちが目立つようになったら取り替えどきです。放っておくと、急に切れたりするそうな…私はまだそう…

古い紙と英雄たちの香り。

小学生の時の、図書室の一番奥にあったエリナー・ファージョンの「麦と王様」。短編集の最初に描かれていたのが作者の子供の頃の読書の体験でした。挿絵付きで語られていた本の小部屋のホコリと紙の香りが、読んでいる私の方にまで漂ってきそうで、放課後の…

八月の発表会とワークショップのお知らせ

以下の会にてワークショップ及び鼓を打たせていただきます。 ・8月16日(月) 横浜能楽堂伝統文化一日体験オープンデー・小鼓ワークショップ 於 横浜能楽堂 ・8月31日(火)11時〜 東西合同研究発表会 於 京都観世会館 どちらも入場無料です。詳細は…

折るは折り紙、心は強く

今週、東京はお盆ということで週初めには大先生宅でお仏壇の飾りを少しお手伝いしたり。地元の方は来月8月がお盆です。 昨年、高齢の祖母が亡くなったため今年は初盆ということで湯島のおりがみ会館に行って法要のお供えにつけるものを探してきました。 紙…

ふわり。装束は香る

今日から何度目かの緊急事態宣言。そうでなくても舞台が少ないですが、今年も長めの夏休みとなりそうです。 舞台の休みが続いた去年の夏頃に書いた文章を見つけました。 師匠の手伝いで楽屋に行くこともなく、オリンピックも延期になって…という中で書いたの…

へこんだり、たちなおったり。

雨続きの今週は稽古会や鼓を打つ機会の多い一週間でした。 あまり気張りすぎないようにしたつもりが、力が入りすぎたり、思いがけず楽に掛け声がでるときもあり、一方確認不足で敗北感に打ちのめされたり……。 普通世間ではアラフォーともなると、仕事で落ち…

能楽研修生だったころ あとがき

〜 支えてくれる存在〜 国立能楽堂で研修を始めたときからはや十数年がたち、研修修了後少しずつ舞台経験を重ねながら勉強しつづけています。 連載形式で書き続けてきた「能楽研修生だったころ」。 後輩の研修生も九期・十期・十一期と続き、いずれ十二期生…