小鼓草子2020

小鼓方観世流能楽師岡本はる奈のブログです。舞台・ワークショップ・稽古場案内と日々の出来事など。横浜、相模大野、東京杉並区にて小鼓指導しております。フランス語版ブログhttps://notesdunkotsuzumi.blogspot.com/

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能楽研修生だった頃①


Yahooブログが12月で終了するとのこと。
移行先を考えなければ‥と思いつつ
先日からブログの意義を再考しておりました。
もともとは自身の稽古場案内と能楽関連の情報の発信。
能楽師は当たり前のことでも
一般にはあまり知られていないあれやこれや。
そんなことを書いていこうと始めたブログです。

最近国立能楽堂で研修生の後輩と話をしたり
若手能特別公演で歴代の研修出身の先輩方の舞台を見たり
近々、次の期の研修生募集があるかも?ということを耳に挟んだり。
そんなことがあって、自身の研修生時代について振り返ってみようと思いました。
私自身が、研修所で選考試験を受ける前後
国立能楽堂の研修生について色々検索しても
ほとんど情報が出てこなかったこと。
出てくる情報が批判的なものが多かったこと。
そんなことを思い出すにつけても
自分の体験談が誰かの役に立てればいいなと思います。
(あくまでも個人の経験ですが‥)
と言うわけで。不定期ですが
能楽研修生だった頃」の話を
お話していきたいと思います。


~上京~

10数年前私は地元で銀行に就職し、日経新聞を購読していました。
ある朝、新聞に国立能楽堂の「能楽研修生募集」について記事が載っており、応募。
有給休暇を申請して試験を受けに上京しました。
確か、2月の26日が試験日だったと思います。
銀行は25日は繁忙日なので、「26日もまだ窓口は忙しいのに」
と有給を申請した際は上司に苦い顔をされた記憶があります。
(その節はご迷惑をおかけしました
また、研修生の応募の際に「親族の同意」欄があり、
今後能楽師の道に歩むことを家族に了承してもらう必要があるようでした。
記念受験だから」と言ってサインをしてもらったのですが
親は「いやな予感がする」と言っておりました

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新富士からこだま号に乗ったはず。

選考試験前日の25日に仕事を終えて、新幹線に飛び乗ってその夜は東京に宿泊。
(途中東京駅で着替えを買いました
次の日、選考試験を受けに国立能楽堂に向かいました。

イメージ 2

(続く)