小鼓草子2020

小鼓方観世流能楽師岡本はる奈のブログです。舞台・ワークショップ・稽古場案内と日々の出来事など。横浜、相模大野、東京杉並区にて小鼓指導しております。フランス語版ブログhttps://notesdunkotsuzumi.blogspot.com/

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国立能楽堂で能楽研修生を募集しています。

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能楽堂に募集のチラシが置いてありました。
私は八期の研修修了生です。同期生の修了生は三人、現在は九期生二名が研修中です。
七期からは6年ごとの募集でしたが、今回は九期の募集から3年目。
四拍子とワキ方という全部で5種の募集だそうです。
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能楽師には、代々あるいは親が能楽師で自分もなった人、個人的に先生に弟子入りして書生修行してプロになる人、国立能楽堂の研修制度を経てプロになり各自の先生に師事している人、等がいます。
研修制度の中でも、早い段階でどの先生につくか決めるので弟子入りしていることには変わりません。
原則23歳以下の募集ですが、私は少しオーバーしての応募でした。
実際のところ、中卒で門を叩く人は能楽に限っていえば少ないそうです

研修制度を振り返った個人的な感想ですが…
いろいろな想い出がありますが、研修期間中から勉強のために、国立能楽堂の主催公演を見学させてもらえるのでいろんな流儀や沢山の曲をわからないながらも観られたことは良かったと思います。
国立能楽堂では新作能や復曲の上演にも意欲的に取り組んでいるので、
そうしたものも勉強になります。
学ぼうと思えば、素材があちこちに転がっていて、
稽古場も日常的にあって、海外向けにも発信している、という環境はこと能楽に関しては少なく、
そういう意味で国立能楽堂というのは大変貴重な場だと思います。
…それを自分が生かしきれているかは分かりませんが

能楽に興味を持つ若い人が増えてくれればいいなあ、と思います。