小鼓草子2020

小鼓方観世流能楽師岡本はる奈のブログです。舞台・ワークショップ・稽古場案内と日々の出来事など。横浜、相模大野、東京杉並区にて小鼓指導しております。フランス語版ブログhttps://notesdunkotsuzumi.blogspot.com/

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春の鼓、春の風。

 昨日は相模大野でのお稽古日でした。

午前中は、鼓の筒や革のことで道具屋さんを訪ね、その足で能楽堂に借りていた裃を返しに伺いました。

これは先週の先生のお手伝いで使用したもの。

ときどき仕事で裃が必要なときがありますが、未だ自分用は作らず。

先輩たちは、大きな舞台で披きの曲があるときをきっかけに作っている人が多いです。

そんな予定はしばらくないけれど、ちょっと作ってみたい気持ちもあったり。

因みに作る時は揃いの短い袴だけでなく、長袴も作るのが普通らしいので実用品でありながら、結構贅沢なものでもあります。

       ためていた本を一気読み。 

 今月は14日の青翔会と21日の師範のお社中会で番囃子・26日は宝生能楽堂で能を打たせていただきます。

ここのところ、自分の好きな音について考えています。

曲調に合う鼓を打つことはもちろん大切ですが、私はやはり明るくスケールの大きな音が好きです。それほど前向きでない性格なので、せめて鼓には逆のものを求めるのか。

能の鼓はただの楽器でなくて、舞台では相棒です。

鼓の調子も整えつつ、自分の調子も整えつつ…良い音が響きますように。