年賀状やお正月飾りの販売を見るにつけても、年の瀬を実感します。
新年、あるいは春の能というと色々浮かぶのですが
年末や冬の能はそれより少ないです。
歌舞伎では「仮名手本忠臣蔵」が年末の有名曲ですが
能楽ですと「鉢木(はちのき)」があります。
以下「鉢木」あらすじ↓
雪深いある夕暮れ、佐野の里の一軒の家に旅僧が一夜の宿を求める。
家の粗末さから最初は断った主人だが、大雪の有様を見かねて僧を招きいれる。
粗末な食事と、自身秘蔵の鉢の木を薪にくべてのもてなしに僧は感じ入る。
主人はかつての領土を一族に横領された身の上を語る。
旅僧は望みをつなぐように言って翌日去る。
その後鎌倉より各地の武士たちに召集の令が出た。
1番に参上したのは佐野の主人(佐野の源左衛門の尉常世)であった。
やせ馬とちぎれた具足で笑われる常世であったが
かつての旅僧(実は前の執権、最明寺時頼)に
本領の復権と鉢の木にちなんだ3つの所領を与えられる。
直面(ひためん)でシテが演じる鎌倉武士の能です。
鎌倉のお蕎麦屋さん。