本日は横浜能楽堂にて金春円満井会。
師匠の大役「関寺小町」のお手伝いに加えて、狂言の稀曲「御田(おんだ)」の鼓を打たせていただきました。
おシテは山本東次郎先生。学生時代から憧れ続けた、大好きな狂言の先生です。
狂言独特の節に加えて、謡も中世の風俗や田植えの文化、歌垣の趣を持つこの狂言。めでたさが舞台に漂います。
”苗代を どろらとならしすましつつ 水も豊かに”
”皐月のさ女房と春の鶯と 声比べしょう”
”面憎い男の 言うたことの腹立ち”
めでたい。うん、目出度い。狂言のアシライは能のようにはっきり主張してはならず、ふんわりと豊かに……難しいです。
能も奥が深いですが、狂言の世界のたおやかさに幸せな気持ちで鼓を打ちました。